岐阜県揖斐川町は、濃尾平野の北西端から山間部へ続く自然豊かな土地。そこで育つ鶏たちが産み落とす鶏卵は、栄養価が高くおいしい高品質な卵として出荷されています。

昨今の農業は、「優れたものを作っている」としても、それだけでは事業としての継続が厳しくなっているのが現実です。鶏卵事業を営むお父様の背中を見て育ったお施主様にとっても、事業を継承するかどうか苦渋の決断であったと思います。

「後継者不足」とひと言で表しても、それは後継者不在だけを意味しているのではありません。持続可能な農業のあり方や市場環境の整備は大きな課題です。

今回の現場は、鶏卵事業を廃業されて10年以上が経過しています。人の手の入らなくなった空き家は、あっという間に荒廃が進みます。急速に空き家が増加する中、これは空き家を所有する個人だけではなく、その地域にとっても見過ごせない問題です。

「解体工事」という選択は、空き家対策としては最後の手段になります。しかし、完全に荒廃して危険を伴う前に、弊社にご相談いただけることを願っております。弊社では空き家管理事業も行っておりますので、「解体工事」以外の選択肢をご提案することも可能です。誠和は「空き家問題」への対策に力を入れています。

今回の現場は、現場監督の体調不良などのハプニングがあり、現場スタッフはいつも以上に緊張しながらの工事となりました。事前にごあいさつに伺った近隣住民の皆様のご理解とご協力もあって、無事に工事を終えられたことを感謝いたします。現場スタッフたちは、やりきった顔を見せ、最後の清掃を済ませて戻ってきました。

この土地は新たに太陽光発電設備として生まれ変わります。眠っていた土地が、新たに息を吹き返すように思われます。誠和の仕事は「再生」。お客様の土地、街、そして日本を変える第一歩のお手伝いをしています。